イギリスの鉄道パス「ブリットレイルパス(Britrail Pass)」をご存知でしょうか?
イギリスを旅する旅行者のために販売されている、とってもお得で便利なパスなので、ぜひ利用したいもの。
この記事では、ブリットレイルパスを使って旅をした私が、
イギリスに旅行に行きたいな。鉄道旅行がしたいな〜
旅行者だけが使うことができる「ブリットレイルパス」ってお得なのかな?
どこで買うのかな?現地でもいいのかな?
使うとき、駅の窓口で手続きが必要なのかな?

旅好きA子
といった疑問にお答えします。
イギリスらしいゆったりとした田園風景を眺めながら、快適な環境で素早く便利に移動できる鉄道は、心からおすすめできる移動手段です。

私の旅の記録と合わせて紹介していますので、ぜひご参考いただければと思います。
目次
ブリットレイルパスとは
旅行者のための便利な鉄道パス
「ブリットレイルパス(Britrail Pass)」は、イギリスで利用できる鉄道パスで、イギリス国内の列車が、指定の区間・エリア・期間において乗り放題になります。
そして、イギリスの国外に住む旅行者にのみ、提供されているチケットなので、イギリス国内で買うことはできません。
パスの種類
ブリットレイルパスには、使えるエリアによって、いくつかの種類があります。
イギリスは、スコットランド(Scotland)、イングランド(England) 、ウェールズ(Wales)、北アイルランド(Northern Ireland)の、4つの地域から構成されています。
ブリットレイルパスは、これらの地域を横断して使えるもの/地域内限定で使えるもの、など、使えるエリアにより種類が分かれています。

代表的なものを挙げてみました。とってもたくさんの種類が用意されていますね。
旅行可能なエリア | 使用するパス |
---|---|
イングランド 全域 | ブリットレイルイングランドパス |
イングランド内、ロンドンを起点とした、南西部(バース、オックスフォードなど) | ブリットレイル ロンドンプラスパス |
イングランド内、ロンドンを起点とした、南東部(オックスフォード、バース、カンタベリー、ケンブリッジなど) | ブリットレイル サウスウェストパス |
スコットランド全域 | ブリットレイル スピリッツ オブ スコットランドパス |
スコットランド内、エジンバラ・グラスゴー近郊 | ブリットレイル セントラルスコットランドパス |
スコットランド内、北部(グラスゴーやフォートウィリアム、アバディーン、カイル・オブ・ロハルシュなど) | ブリットレイル スコティッシュハイランドパス |
イングランド、スコットランド、ウェールズ 全域 | ブリットレイルパス |
詳しい情報は、ヨーロッパ鉄道のチケット販売サイト 英国政府観光庁オンラインショップ にありますので、ご参考ください。
ブリットレイルパスは地下鉄やトラムでは使えません。
イギリス国内の「鉄道」に限られます。
私の旅のスペックと使用したパス
私の旅のルート
私は、2017年6月、エジンバラから湖水地方(レイクディストリクト)、リバプールをへて、ロンドンまでブリットレイルパスを利用して一人旅をしました。
エジンバラまでは、日本から、ロンドンを経由して飛行機でひとっ飛び。一週間の旅行なので、ショートカットしました。

利用したパス
私の旅の出発地点、エジンバラはスコットランドにあり、終着地点ロンドンはイングランドにあるため、スコットランド、ウェールズ、イングランドをカバーする「ブリットレイルパス 」を利用することになります。
また一週間の旅のうち、3日間を移動日に決めて、購入したパスは下記になります。
- チケットの名前:ブリットレイルパス (BritRail Pass)
- 種類:フレキシー3日間(1ヶ月の有効期間内で、連続でない3日の使用が可能なタイプ)
- 座席:1等車(ファーストクラス)
金額は、¥37,728 でした。(2017年4月時点) この頃、テロが頻発していて、家族がとっても心配したので、1等車を選択しました。
プレッシャに負けたのです。(2等車とは約¥15,000円の差!)
でも図らずも優雅な旅ができたので、家族に感謝したいです。
ヒースローエクスプレスにも乗れる!
帰国時、ロンドンからヒースロー空港まで、この「ブリットレイルパス 」を利用して、移動しました。
ヒースローエクスプレスも国鉄の特急なので、このパスで乗ることができるのです。
ただし、注意点があります。
ブリットレイルパスの1日分料金(約1万円)>>ユーロレイルパスの片道分料金(約3,000円)
のため、ロンドン市内⇄ヒースロー空港間の片道移動のためだけに、ブリットレイルパスの1日分を使うのはもったいないです。
同日内に、ヒースロー空港以外の行き先と組み合わせるようにしましょう。
到着もしくは帰国の日、ロンドン市内とヒースロー空港間だけを移動される場合は、こちらの記事をご参考ください。
荷物はバックパック1つ
この旅は、初めての一人旅、初めてのバックパック旅行・・私の夢の実現でした。バックパックはとにかくフットワーク軽く移動できるので、鉄道旅行にはぴったり。


実際、経験談から、ヒースローエクスプレス以外の鉄道では、大きなスーツケースを携えての移動は厳しいかもしれません。
乗客が多く、車内が混雑している場合もあるからです。また、主要駅以外は、エレベーターがないこともあります。
主要駅間のみの移動であるとか、あまり乗り降りをしない、もしくはすごく力持ちといった方は、そこまで問題はないと思います。
購入方法
日本国内(外国)でのみ可能です
イギリス国内では販売していないため、”現地で購入して即日使う”といったことはできません。日本で事前に購入をしておく必要があります。
Webサイトから日本語で安全に購入することが可能です。私は、ヨーロッパの鉄道パスの販売サイト 英国政府観光庁オンラインショップ を利用しました。
参考サイト:英国政府観光庁オンラインショップ ブリットレイル・パス 予約・購入
また、日本の旅行会社経由で購入したい場合、以前は、his でお取り扱いがありましたが、現在、Webサイト上に情報を見つけることができません。気になる方は、問い合わせてみてください。
届くまでに約2週間、1か月前には買っておきたい
チケットが届くまでに2週間はみておきたいです。実際私は約10日後に受け取りました。
国際便&金券のため、書き留めを受け取る形になります。必ず自宅にいる必要があるため、特に忙しい方は、不在便を土日で受け取ることができるスケジュールにする等、十分余裕を持って、購入されることをオススメします。
旅行出発の1ヶ月前には、ポチッと購入を完了しておいた方がよいでしょう。
安い?お得なの?
乗り放題はプライスレスの便利さ
「鉄道パスは高いから、おすすめはしない。パスではなく、その都度、列車を決めて事前にチケットを購入した方がお得だ。」という情報もありました。
でも私は、事前に乗る列車を決めるような緻密な計画をしたくはなかったのと、都度、チケットの確保に振り回されたくなかったので、迷わず利用することにしました。
行き先を決める、チケットを手配する、決まった列車に乗る・・いろいろな手間を考えると、結局安いと思います。

ユキコ
乗り放題だから、途中で思いついてリバプールに寄れたのは嬉しかったな。ビートルズファンなのに危うくスルーところだったわ。。。
チケットの手配から解放されること、どんな列車にも乗れるという安心感、乗り放題の便利さを考えると、金額には代えられない、プライスレスなお得さがあると思います。
使い方
乗車前に駅でバリデーション(有効化)をします
日本で購入したブリットレイルパスを使い始める前に、バリデーション(パスの有効化)をする必要があります。
バリデーションは、イギリス国内の鉄道駅のサービス窓口で可能ですが、窓口の営業時間内に行く必要があります。
できれば余裕をもって、前日までに済ませておくことをオススメします。
駅員さんに何を伝えればよいの?
連日使用の ”コンセキュティブ”パスであれば、パスの利用開始日を、連日使用の必要がない”フレキシー”パスであれば、利用日を伝えます。
その際、パスポートの提示を求められることもあります。
会話が不安な場合は、メモに書いて、パスと一緒に渡せばスムーズです。
私は、エジンバラで滞在した『 ヘイマーケット・ハブ・ホテル (Haymarket Hub Hotel) 』の目の前の駅「エジンバラ・ヘイマーケット駅」で、乗車の前日にバリデーションをしました。同時に、座席指定もしました。
無事バリデーションを終えると、パスにスタンプを押してもらえます。

駅でバリデーションできなくても乗車できます
イギリスの鉄道駅に改札はなく、直接、列車に乗り込むことが可能です。
もし駅でバリデーションができなくても、乗車してから車内で車掌さんに同様のことを伝えればオッケーです。列車が動き出すと、チケットを確認しにまわってきます。
もし、車掌さんがまわってこなかったら、下車した駅で駅員さんに伝えましょう。
座席指定は必要なの?
ピークタイムでなければ必要ない
私はこの旅では、一等車で旅をしましたが、結果的に、ピークタイム(通勤時間帯や土日・祝日)等を考慮して移動すれば、座席指定の必要はありませんでした。
ピークタイムの移動を考えている場合は、座席指定されることをオススメします。
私は、平日の朝の10時に、湖水地方の入り口である、オクセンホルム(Oxenholm Lake District)から、リバプールに行く途中駅 Wigan North Western まで乗車しましたが、会社員風の人々で車内は大混雑でした。
また、土曜日にロンドンからオックスフォードに移動した時も、まあまあの混み具合ではありました。でも始発なので、問題なく座れました。
予約の方法は、バリデーションと同じで、前日までに駅のサービス窓口で駅員さんに伝えます。予約は、無料です。
具体的な乗車区間、詳しい座席指定の方法、また、混雑具合のレポートはこちらの記事で紹介しています。
まとめ
- ブリットレイルパスは、現地でバタバタしなくて済み、乗り放題だから便利
- 乗車できるエリアごとにパスがある
- 旅行前に日本で購入したチケットは、イギリス国内の駅の窓口でバリデーションして使う
- 座席指定予約はピークタイムでなければ、基本、不要